『人望が集まる人の考え方』を読み解く 【人生の成功法則】それはテストの点数よりも〇〇だった?!
この記事を書いたライター
田中 真佐夫 (たなか まさお)
年齢: 55歳 職業: 大学教授(文学部)
半世紀以上も愛され続ける人間関係のバイブル
大学で長年教鞭をとる中で、多くの学生を見てきました。優秀な成績を収める学生、研究に没頭する学生…しかし、社会に出ると必ずしも彼らが成功するとは限りません。むしろ、周囲と良好な関係を築ける学生の方が、社会で大きく羽ばたいていくことが多いように感じます。これは、人生における人間関係の重要性を示唆しているのではないでしょうか。
レス・ギブリン氏の著書『人望が集まる人の考え方』は、まさにこの人間関係の技術に焦点を当てた一冊です。初版は1965年と半世紀以上も前に出版された本ですが、その内容は現代社会においても色褪せることなく、我々に多くの示唆を与えてくれます。
相手を「受け入れる」「認める」「尊重する」…頭ではわかっていても、実践するのは難しい!
本書では、人間関係を構築する上で重要な三つの条件、すなわち「相手を受け入れる」「相手を認める」「相手を尊重する」ことが繰り返し強調されています。これは一見当たり前のことのように思えますが、実際に行動に移すのは容易ではありません。
あなたも知らないうちに大富豪?!誰もが持つ「隠れ資産」とは
私が特に印象に残ったのは、第三章の「自分の『隠れ資産』を有効に使う方法」という箇所です。ギブリン氏は、誰もが持つ「隠れ資産」として、「他人の価値を認める力」「他人が自分を好きになるのを手伝う力」「他人を受け入れて大切に扱う力」を挙げています。そして、これらの「隠れ資産」を惜しみなく相手に与えることで、人間関係が劇的に好転すると説いています。
釣り具屋の店主が教えてくれた!人を惹きつける「熱意」の力
第七章では、フロリダの小さな釣り具屋の店主が、投げ釣りの魅力を熱く語り、著者に投げ釣りの道具一式を買わせることに成功するエピソードが紹介されています。このエピソードは、相手に何かを売り込みたいとき、単に商品の性能を説明するだけでなく、自分自身が商品に心から惚れ込み、その熱意を伝えることの重要性を示唆しています。
人間関係に悩むすべての人へ…本書があなたの人生を変えるきっかけになる!
本書は、ビジネスパーソンだけでなく、学生、主婦、あらゆる世代の人々に役立つ内容となっています。特に、人間関係に悩みを抱えている方、コミュニケーション能力を向上させたい方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。ギブリン氏の洞察に満ちた言葉は、きっとあなたの人生を豊かにするヒントを与えてくれるでしょう。